あいさつのTPO

時間のある朝は小学校の校門前に立つ。登校する小学生に挨拶をするためだ。
これは2年前、PTA会長をしていたときからの習慣。校門前で挨拶をするとき、やってはいけないことがある。それは子どもを立ち止まらせること。

朝の子どもは登校が第一目標。子どもは登校するために来ているのだ。だから朝は何があってもマジックの依頼には答えない。
僕をマジックパパを知っている子は「マジックして!」とリクエストしてくる。
「おはよう。今はせえへんねん」とリクエストを断るのはつらい。
だけど、登校の邪魔をしてはいけないのだ。

執拗にリクエストしてくる子も、何日も断り続けているとあきらめる。
そしてその何人かは、遠くから銃で撃ってくるようになる。(マジックしてくれないのなら撃ってやる。ばんばん!!)
撃たれたら、小さくリアクションする。(うぐっ…)
悔しいので撃ち返すときもある。登校の邪魔をしない程度に小さく。(ばん!)

周りの子も先生も気づいていない、一対一のささやかなコンタクト。
あいさつには無限のバリエーションがある。