立会い(?)出産の想い出

パパの立会い出産はこの15年で急激に増えたと感じる。立会い出産を経験したパパ友は多くて、その想い出を聞く機会はよくある。
それは武勇伝であったり、逆に醜態であったりするのだけど、その口調はうらやましい。なぜなら僕には立会い出産の想い出はなく、立会いできなかった想い出があるからだ。

折良く一緒に病院に行けるタイミングにで妻に陣痛が来た。出産に立ち会える!と喜び勇んで駆け込んだ病院、しかし待てども待てども出産は進行しない。
そのうちに妻の血圧が200を超えてしまい、これ以上頑張るのは危険になった。その瞬間、妻は大勢の看護師と医者に囲まれて、うわーっと手術室に連れて行かれた。

ボツンと取り残された僕。数時間後、待合室で座っていた僕は看護師に抱かれた長女と初対面した。
「小さい!」
新米パパがはじめての赤ちゃんを見た一言目。立会いできなかった想い出。だけどはっきりと覚えている想い出だ。

一人目が帝王切開だと、二人目も自然分娩はリスクが高いらしい。次女は最初から帝王切開を選択した。
4歳違いでうまれた妹を見た長女の一言目も
「ちっちゃ!」
だった。