「目にもとまらぬ早業」で遊ぶ

三浦大和さんがダンスのアドバイスとしておっしゃっていました。
「ゆっくりとした動きの中に素早い動きを混ぜる。すると素早い動きがとてつもなく速い動きに見える。するとダンス全体がキレッキレになる」

「その手品師は、目にもとまらぬ早わざで、お札とコインを入れ替えました」
昔読んだ児童書に書いてあったマジックの描写です。
目にも留まらぬ早業って何?
マジシャンの「目にもとまらぬ早業」は実在する、と僕は考えています。ダンスのキレと同じ意味で。

観客の前で目にもとまらぬ早業で物を入れ替える。と書くと凄いテクニックのように読めます。
実際のマジックにおける目にもとまらぬ早業のひとつは、大きな動きの中に小さな動きをまぎれこませることです。

たとえば大きく腕を振っている最中に指を曲げ伸ばししても、誰も気づきません。
大きな腕の動きに紛れて、小さな指の動きは目にとまらないのです。
その結果、指の動きが目にもとまらぬ早業になる。

そをれうまく使うと魔法になる。
大きな動きの中に小さな動きを紛れ込ませるのはほんの一例です。でもこの方法だけでも無限に応用が利きます。
この奥深さがマジックの魅力です。

マジックやダンスにしなくても普段の遊びの中で、大きな動きと小さな動き、ゆっくりした動きと素早い動きを意識する。
すると、同じ遊びが何倍も面白くなります。

(腕と指のマジックは、親子のふしぎあそび・子どもが喜ぶ3つの魔法でお伝えしています)