スマホ画面のフリックでは得られないもの

子どもの成長には触感が欠かせない。
もっと生々しく言うと肌触り。
ちょっと大人っぽく言うと手触りだ。

肌触り、手触りの豊かさが現代の社会から減っている。
主な娯楽がスマホになった。
スマホでいろいろなことが出来るような気がしているけど、実際に感じる肌触り手触りは、ガラス面をなぞることだけ。

視覚と聴覚でごまかされているけれど、ものすごく感覚を鈍くする遊びだ。
ためしに、目をつぶってスマホのガラス面をフリックしてみるといい。
何も感じない。ものすごく気持ち悪い。

子どもの遊びには意識的に肌触り手触りを取り入れたい。
室内なら紙をびりびり、積み木をコツコツ、布をくちゃくちゃ。
屋外なら砂や石や歯や虫や水や。

今の大人はスマホがなかったので、いろいろなものの触感を感じながら成長してきた。
油断をしていると現代の子どもはガラス面の手触りが世界の手触りと誤解して育つかもしれない。
子どもは環境の中で勝手に育つけど、その経験は環境の豊かさに左右される。

特別なものじゃなくていい。。
だけどちょっと意識して、いろんなものに触れさせてやりたい。
肌で感じた豊かな触感から、世界が広がる。