飛び出す絵本と娘の10年

『恐竜時代』という絵本がある。ロバート・サブタという飛び出す絵本作家の名作だ。
僕はこの絵本を長女が5歳、次女が1歳の時に購入した。
ところがこの絵本、僕は次女に見せたことがなかった。

なぜなら、当時1歳の次女は仕掛け絵本をみてはいじり回して、すぐに破ってしまったから。
これの前に『はらぺこあおむし』の仕掛け絵本を購入した。
喜ぶだろうと次女に見せた。

次女ははらぺこあおむしを開いて、途中の仕掛けを楽しみながらページをめくっていった。
はらぺこあおむしのクライマックス。あおむしが蝶々になるページ。
そのページをみるやいなや、ちょうちょうの羽をちぎり取ったことは、パパのトラウマのひとつだ。

今日、風邪で学校を休んで暇を持て余した次女。パパの本棚から『大恐竜時代』を見つけて開いた。
「これすごい!」
そのあとの次女の言葉がとても頼もしかった。

「パパ、これ自分で作れそうやわ」
1歳当時は絵本を破っていた娘、11歳の現在は絵本を作ろうとしている。
絵本との付き合い方で感じる娘10年間の成長。