【ブログ】男だからって嫁姑問題を解決しなくていい

※この文章はフィクションであり、実在の人物とは一切関係がありません。

もうええか。彼はひそかに肩の荷を下ろした。
彼の妻と母とは結婚から15年間ずっと折り合いが悪い。
彼は10年間、その関係は自分の責任だと思っていた。

彼自身が思っていただけじゃない。
妻も母も、夫(息子)である彼にその解決を求めて来た。
嫁と姑の間に入るよう、最初は言葉で近年は態度で求められた。

彼自身がその役をうまくやれたとは思っていない。
折り合いが悪いのは自分の言動が影響していることも承知している。
でも、今はもういいのだ。

2人の大人の人間関係である。そこに第三者をはさむからややこしくなるのだ。
彼は夫(息子)の責任だと思って2人の間に入ってきた。
この責任には彼が男であるということが無意識のうちに影響している。彼自身にも妻にも母にも。

仮に、夫舅問題があるとする。
その解決を妻(娘)に求める?そんなケースはとても少ないはずだ。
男だから嫁姑問題を自分の責任で解決しないといけないと思い込んでいた彼自身。

だけれども嫁姑だろうが、夫舅だろうが、大の大人同士の人間関係だ。
たとえどんなに気まずくっても、本来は当事者の2人で交渉すべき問題。
それに気づいた彼は5年前、妻にも母にも言わずにそっと肩の荷をおろした。

男の責任と思い込んでいたところから、ひとつ自由になった。
え?彼が肩の荷を下ろしたことで、何か悪影響がなかったかって?
彼の妻も母も、なんにも気づいてないそうです。

※この文章はフィクションであり、実在の人物とは一切関係がありません。
※ということにしておいてください。