パパ講座に見る人類の進化とは

「ママ同士は講座が始まる前からしゃべってはるけど、パパ同士はシーンとしてる」
「なんとかしてパパ達のつながりを作りたい」
「5回連続講座にしたら、なんとか最終回くらいにはグループが作れるかもしれない」

10年前、パパの子育て支援をはじめたときに、行政の担当者と話していた内容です。
10年間で各地のパパ講座は増えて、あちこちの行政でたくさんの取り組みがされてきました。
中には本当に3回、5回、8回の連続講座を実施された行政もあります。

でも、行政や主催側からの誘導では、なかなかパパ達のつながりはできにくい。
その場ではできても、それが継続するかどうかは別問題でした。
ところがです、その思い込みや概念を覆す出来事を宝塚市で目撃しました。

それは宝塚市が企画してくださった、パパ講座。
120分の一回講座で60分の座学、30分の遊び講座、30分のパパ座談会で構成しました。
参加資格はパパだけ。ママも子どももNGの純粋なパパ講座です。

一般応募なので、宝塚市の各地からパパたちが集われます。当日の参加者は6人でした。
会場に早めに着かれたパパ2人。隣同士に座って談笑されていました。
僕はてっきり2人はお知り合いだと思っていました。

最初からあまりにも和やかに談笑されていましたし、知り合いで参加されることはこれまでのパパ講座にもありましたし。
ところが、2人は初対面だったのです。後で聞いで驚きました。
そして120分の講座が終わった時、僕は目撃しました。

最初の2人をパ含めたパパ3人、講座参加者の半数が名刺交換をされていたのです!
「またよろしくお願いします」「また遊びましょう」
10年前から行政のご担当と話していた上の課題はなんやったんでしょう。

もはやパパたちに「つながりをつくりましょう」「グループになりましょう」なんて言う必要はないのかもしれない。
むしろ主催側がつながりづくりのためにあれこれ段取ることは逆効果なのかもしれない。
主催側の作為は邪魔なのかもしれない。

つながりを必要と感じているパパは主体的に繋がる。
運営側はただ集まる機会を作るだけ、それでいいのかもしれない。
子育て16年目の老パパよりも、子育て1年目の若パパの方が進化している。

と、老パパは確信しました。これは生物史、人類史的にも正しいことです。
必要なことは、後に生まれた方が進化していることを、先人が認めるかどうか。
これは子育ても一緒です。親より子の方が常に進化しているのです。