
FJK(※)総会での近況報告でウケた(ような気がする)話。
15年前、FJKを始めた時の僕は老害だった。
老害とは何か。
人より先に生まれた、人より先に体験した、人より先に知った、というだけて他人を見下すこと。
老害に年齢は関係ない。
無意味に自分が世界の中心だと思っている中二病も思春期も老害だ。
自分が同世代の誰よりもイケている、イケるに決まってると根拠ない確信を持つイケイケの20代30代も老害だ。
「オマエまだオムツとれてないのwww」と保育園友達を見下す3歳児がいるとすればその子も老害。
なぜ同じ老害なのに別の呼び方をされるかというと、若いうちは権力とお金がない。
他人を不愉快にさせる力が不足していて、実害が少ないからだ。
それが40代50代60代と年齢を重ねるにつれ、権力とお金を持ってしまう。
そして他人を見下し自分の価値観を押し付ける。
老害力による実害が増大していく。
つまり、老害とは中二病のまま大人になってしまったおじさん(おばさん)を指すのである。
FJKを始めた35歳当時の僕は老害だった。
世間ではまだ多数派ではなかった子育てを主体的にする父親。
「オレ、主夫」「オレ、パパの子育ての最先端」「オレこそイクメン」と胸を張っていた。
表立っては言わないし、はっきり意識していたわけでもない。
けれど、うっすらと世間の一般的な父親を見下していたと思う。
あれから15年、50代になった僕は当時ほど老害ではないと思っている。
自分が偉いとも思わないし、自分の後輩のパパたちを見下したりもしない。
だってパパの子育てなんて普通やもん。
でも油断をしてはいけない。
人間は基本的に生まれた時から老害なのだ。
老害の陰は知らず知らずのうちに忍び寄る。
僕は娘から最新のアイドルグループ「フルーツジッパー」のことを聞いて感心した。
そのグループ内ではセンター争いも総選挙もファンの争奪戦もない。
メンバーそれぞれの個性を活かしたアイドル活動をしているそうだ。
アイドルグループの認識がモーニング娘。やAKBグループで止まっているアラフィフパパの目からウロコが落ちた。
娘に学んでウロコを落とせた自分はもう老害ではないと信じたい。
そう思わせてくれた娘と社会の変化に感謝する。
※FJK…NPO法人ファザーリング・ジャパン関西の略。初代理事長をつとめていました。
