数年前、英語教育の幼稚園で講師をしていました。
週に一回の日本語クラスで、4歳児と5歳児にひらがなの読み書きと日本文化を教えます。
毎週、ちょっとした工作をクラスの最後に入れていました。
日本文化の工作の一つは折り紙。
この折り紙、日本の保育園幼稚園では必ずやりますが、英語幼稚園ではやったことのない子もいました。
その子たち、折り紙を折る時に最初どうしたか。
折り紙を半分に折って、しっかりと折り目をつける時、多くの子は指先をつかいません。
手のひらの部分でペタペタと折り紙を上から押さえます。
当然それではしっかりとした折り目はつきません。
「指先で折れたところをぎゅーっとなぞるんやで」とやってみせます。
すると子どもたちもだんだんとできるようになる。
なんとなくやっている折り紙も、最初はお手本から学んだことなんだと気付きました。
大事なのは、そのお手本を示してくれる存在が子どもの身近にいるかどうか。
全てのお手本に親がなれるわけではありません。
だけど、いろんな大人に関わってもらうことでお手本の数は増えます。