主夫は見た!これが最新のパパの姿だ

土曜の午前、僕は0・1歳の子どもを何気なくあやしながら座談会をするパパ達に驚愕した。

茨木市でのパパスクール、初回での出来事。
パパスクールとはNPO法人ファザーリング・ジャパン関西と茨木市がコラボして運営しているパパのための子育て学校。
5回連続講座で、パパと子の絆と地元パパ同士の繋がりを作ります。

その初回、パパと子どもの遊び方講座の講師を担当しました。
参加したのはほとんどが0歳・1歳の子どもとその父親。120分講座の前半は父子あそび講座。
パパが子どもとの愛着関係を作る方法や、遊びが子どもの発達に及ぼす効果をレクチャーしました。

そして後半のパパ座談会。親子3組ずつ車座になってもらい、パパ同士の育児の情報交換をしました。
正直、0・1歳の子どもを見ながら座談会なんて、パパたちにはハードルが高いと思っていました。
あんまり思ったように話せないだろうけど、それもいい経験になるだろうと。

ところがです、パパたちはぐずったりうろうろしたり抱っこで寝入ってしまう子どもたちを何気なくあやしながら、がっつり話をしていました。
それはまるでベテランの保育士さんや保育ボランティアのおばちゃんが保育をしながら世間話をしているような感覚。
現代のパパの力を僕は見くびっていました。

こんな光景、活動を始めた10年前からは想像がつきません。
イクメンブーム最初期の10年前、同じような座談会では子どものぐずりに気を取られてまともに話ができなかったパパたち。
そんなパパたちに「ママたちはいつもこんな状況なんです」なんて締めの言葉をかけていました。

今回の光景を見た僕の口から出たのは「すごい…」。パパは進化した。

おんどくカードとジェンダーフリー

次女の『おんどくカード』。

小学生の宿題でかなずある『おんどく』。

子どもの音読を聞いて、親がサインする。

ウチのおんどくカードのサイン欄はこんな感じ。

上から『母・父・母・母・父・父・父・母・父』

長女が小学一年生になった9年前から変わっていない。

 

『和田』というサインよりも、『父・母』。

このほうが和田家らしいと思ってる。

娘たちはパパママ、手の空いている方におんどくカードを持ってくる。

 

各項目に◎、○、△をつけるのだけれど、その評価は妻の方がやや厳し目だ。

次女の最新の音読カード。自分の好きな絵を描いている。

全てのキャラが少女マンガじゃなくて少年マンガからだった。

台風と親の葛藤

超大型台風19号が上陸した土曜日、妻は家族を置いて躊躇なく仕事に行った。
妻の仕事は看護師。入院患者を守らなくてはいけない。緊急入院に対応しなくてはいけない。
妻は娘たちが物心ついたころから、こう言い聞かせている。

「ママはな、地震が起きても台風が来ても仕事に行かなあかんねん」

災害時に何よりも優先して社会への貢献を期待されている職業。
自衛官、消防士、警察官、ほか様々な危機管理の仕事、医師や看護師もそれに含まれる。
この職業をどこで線引きすれば良いかというのは難しいけれど。

イオンが台風直撃の日も開業したとして、一部ネットで叩かれている。従業員の安全を守るべきだと。
それもわからなくはないけれど、ほとんどの店が閉めている中、開いている店があることで助かる人はいる。
話が逸れた。

そうやって15年間、和田家は妻が社会に貢献し、僕が家と娘たちを守る役割を担ってきた。
1年前の大地震のときも、妻は娘たちを知り合いに預けて仕事に行った。
僕が職場からとんぼ返りして娘たちを引き取った。

土曜日の台風当日の午後、どうしても僕が午後から出かけなくてはいけない用事ができた。
幸い、関西は直撃を免れるようだ。水害の心配はない地域だ。災害への備えはしっかりとして、娘たちにも伝えてある。
その上で知り合いに何かあったらお願いをして、僕は台風の中家を出た。

妻にはLINEで家を出ることと、備えはしっかり娘たちに伝えたここと、そしてご近所にヘルプをお願いしたことを伝えた。
それでも家を出るとき、心はザワザワしていた。これでいいのかと。
幸い、用事は中止になって2時間程度で家に戻ることが出来た。

これ、娘たちが高一と小六だからできたけど、ほんの3年前ならしなかっただろう。
どうしても家を出なくてはいけない用事よりも、どうしても家で娘たちといることを選んだだろう。
僕は今回葛藤した。だからこそわかったことがある。

妻も表面上は躊躇なく仕事に出かけるけど、心中では毎回葛藤しているのだ。
災害時に社会から活躍を期待され、仕事に行かなくてはならない職業の親がいる。
災害時に家族を守る役割を引き受けている親もいる。

 
 

【活動予告】11/2(土)親まなびフォーラム 京都府向日市

家庭の教育力の向上を支援 

「令和元年度乙訓親まなびフォーラムを」開催します!

1102大山崎地域

令和元年11月2日(土)午後1時から、府立西乙訓高等学校で乙訓親まなびフォーラムを
開催します。

(主な内容)
1.講演 「子どもが育つ3つの魔法~地域で子育て孫育て」

  講師 マジックパパ代表  
      ファザーリング・ジャパン関西初代理事長    和田のりあき 様

2.親まなび講座(親講座:4講座 親子講座:6講座)
 保護者の方が、講演や親まなび講座に参加されている間、子どもたちが過ごす場として「子どもふれあい広場」や未就学児のための保育ルームを用意しています。

お気軽にご参加ください。