娘がパパと公園で遊んでくれる期間なんてほんのちょっと

日曜日、1日フリーだった僕は、同じく1日フリーだった次女と公園に行った。
次女とは小六になった今でも時々公園に行ってバドミントンをする。
そして鉄棒で『空中逆上がり』をして帰るのが恒例だ。

僕が45歳になっても『空中逆上がり』ができるのは、娘たちとしょっちゅう公園に行ってたおかげだ。
この3年、娘と公園に行くことはめっきり減った。長女とはもう5年も行ってない。
そりゃそうだ。中高生になった娘がパパと公園に遊びに行くわけがない。

公園に行くと幼児や小学生を連れたパパとよく出会う。僕は彼らが羨ましくってしょうがない。
あんなに無邪気に夢中に遊ぶ子どもと毎週のように公園に行く日々は過ぎ去った。
そんな今だからこそ、娘たちとしょっちゅう公園に行っててよかったと思う。

今はほとんどパパと口をきかない長女とめっちゃ遊んでおいてよかったと思う。
さて、次女との公園もいつまでこれるのかな。
バドミントンに飽きた次女が木登りにさそってくれた。喜んで付き合います!

 
 

夫婦の家事シェアを衛星中継の現場から

講座での講師自己紹介、僕のツカミの挨拶はこんなんです。
「第一種陸上特殊無線技士って、何をする資格かわかりますか?」
これまで、この質問で手が上がったことはありません。

10人の講座から400人の講演まで、自信を持ってわかるという参加者はいませんでした。
でも金曜日に開催した講座『夫と家事をシェアする10の方法』で、初めて手が上がりました。
参加者は女性23人に男性2人。手を上げて正解されたのは女性でした。

この資格でできることををベタに説明します。
パラボラアンテナを積んだ車で中継現場に行って、パラボラアンテナを宇宙の通信衛星に向ける。
それにカメラをマイクをつないで、電波を発射することができる資格です。

現場の映像と音声を放送局に届ける。僕はテレビプロダクション時代にこの仕事でいくつもの中継現場に行きました。
ズバリ、この資格のことを手を上げて答えてくださった女性は幼児を子育て中でした。
どうして知っているのかを聞いたら「私も昔テレビカメラマンだった」とのこと。

そしてかつての僕と同様に、子どもの誕生がきっかけでテレビの仕事を辞められたそうで。
プロダクション名を聞いたら「H社です」。ああ、よく存じ上げてます。「僕はT社でした」。
とても似た生き方をされているその女性。まるで戦友に出会ったような気分でした。

資格も仕事も育児も、性別なんてほんまに関係ない。
性別が関係あると思っているのは単に世間の空気だけ。それに負けずに個人の選択をしていけばいい。
現場からは以上です。

 

 

主夫は見た!これが最新のパパの姿だ

土曜の午前、僕は0・1歳の子どもを何気なくあやしながら座談会をするパパ達に驚愕した。

茨木市でのパパスクール、初回での出来事。
パパスクールとはNPO法人ファザーリング・ジャパン関西と茨木市がコラボして運営しているパパのための子育て学校。
5回連続講座で、パパと子の絆と地元パパ同士の繋がりを作ります。

その初回、パパと子どもの遊び方講座の講師を担当しました。
参加したのはほとんどが0歳・1歳の子どもとその父親。120分講座の前半は父子あそび講座。
パパが子どもとの愛着関係を作る方法や、遊びが子どもの発達に及ぼす効果をレクチャーしました。

そして後半のパパ座談会。親子3組ずつ車座になってもらい、パパ同士の育児の情報交換をしました。
正直、0・1歳の子どもを見ながら座談会なんて、パパたちにはハードルが高いと思っていました。
あんまり思ったように話せないだろうけど、それもいい経験になるだろうと。

ところがです、パパたちはぐずったりうろうろしたり抱っこで寝入ってしまう子どもたちを何気なくあやしながら、がっつり話をしていました。
それはまるでベテランの保育士さんや保育ボランティアのおばちゃんが保育をしながら世間話をしているような感覚。
現代のパパの力を僕は見くびっていました。

こんな光景、活動を始めた10年前からは想像がつきません。
イクメンブーム最初期の10年前、同じような座談会では子どものぐずりに気を取られてまともに話ができなかったパパたち。
そんなパパたちに「ママたちはいつもこんな状況なんです」なんて締めの言葉をかけていました。

今回の光景を見た僕の口から出たのは「すごい…」。パパは進化した。

おんどくカードとジェンダーフリー

次女の『おんどくカード』。

小学生の宿題でかなずある『おんどく』。

子どもの音読を聞いて、親がサインする。

ウチのおんどくカードのサイン欄はこんな感じ。

上から『母・父・母・母・父・父・父・母・父』

長女が小学一年生になった9年前から変わっていない。

 

『和田』というサインよりも、『父・母』。

このほうが和田家らしいと思ってる。

娘たちはパパママ、手の空いている方におんどくカードを持ってくる。

 

各項目に◎、○、△をつけるのだけれど、その評価は妻の方がやや厳し目だ。

次女の最新の音読カード。自分の好きな絵を描いている。

全てのキャラが少女マンガじゃなくて少年マンガからだった。

台風と親の葛藤

超大型台風19号が上陸した土曜日、妻は家族を置いて躊躇なく仕事に行った。
妻の仕事は看護師。入院患者を守らなくてはいけない。緊急入院に対応しなくてはいけない。
妻は娘たちが物心ついたころから、こう言い聞かせている。

「ママはな、地震が起きても台風が来ても仕事に行かなあかんねん」

災害時に何よりも優先して社会への貢献を期待されている職業。
自衛官、消防士、警察官、ほか様々な危機管理の仕事、医師や看護師もそれに含まれる。
この職業をどこで線引きすれば良いかというのは難しいけれど。

イオンが台風直撃の日も開業したとして、一部ネットで叩かれている。従業員の安全を守るべきだと。
それもわからなくはないけれど、ほとんどの店が閉めている中、開いている店があることで助かる人はいる。
話が逸れた。

そうやって15年間、和田家は妻が社会に貢献し、僕が家と娘たちを守る役割を担ってきた。
1年前の大地震のときも、妻は娘たちを知り合いに預けて仕事に行った。
僕が職場からとんぼ返りして娘たちを引き取った。

土曜日の台風当日の午後、どうしても僕が午後から出かけなくてはいけない用事ができた。
幸い、関西は直撃を免れるようだ。水害の心配はない地域だ。災害への備えはしっかりとして、娘たちにも伝えてある。
その上で知り合いに何かあったらお願いをして、僕は台風の中家を出た。

妻にはLINEで家を出ることと、備えはしっかり娘たちに伝えたここと、そしてご近所にヘルプをお願いしたことを伝えた。
それでも家を出るとき、心はザワザワしていた。これでいいのかと。
幸い、用事は中止になって2時間程度で家に戻ることが出来た。

これ、娘たちが高一と小六だからできたけど、ほんの3年前ならしなかっただろう。
どうしても家を出なくてはいけない用事よりも、どうしても家で娘たちといることを選んだだろう。
僕は今回葛藤した。だからこそわかったことがある。

妻も表面上は躊躇なく仕事に出かけるけど、心中では毎回葛藤しているのだ。
災害時に社会から活躍を期待され、仕事に行かなくてはならない職業の親がいる。
災害時に家族を守る役割を引き受けている親もいる。